This page:特定調停ガイド TOP

特定調停の概要


特定調停とは、債務整理の方法のひとつで、平成12年に制定された「特定調停法」に基づいた法的な債務整理です。
特定調停では、利息制限法以上の金利を引き直しすることで、債務元本から払い過ぎている利息を差し引き、適正な債務額を割り出します。そのため、特定調停を利用できるのは、消費者金融、クレジットカードキャッシング、カードローンなどの、いわゆるグレーゾーン金利で借り入れをしていた方が対象になります。
例えば、以前の消費者金融がとっていた29.2%という出資法の上限金利で貸し付けされ、5年程度返済し続けてきたような場合は、特定調停で金利の引き直しをすると債務額がゼロになる場合もあります。
ただし、特定調停は金利の引き直しによる債務整理ということですから、借りて間もない借金を減額しようとしてもあまり効果がありません。過払い分を差し引いて適正な価額になった債務元本は利息無しで3年程度の期間の中で分割して完済していきます。ある程度債務が圧縮されていなければ、債務者が生活破綻することなく期間内に残債を返済できないと判断され、不調となることもありますので注意が必要です。

集客 鍵交換

ただし、闇金融などで出資法の上限金利を越えるような法外な金利で苦しんでいる場合は、返済期間に関係なく特定調停を申し立てしてみましょう。
特定調停の最大のメリットは、手続きが非常に簡単で、費用も驚くほど安く済むということです。
もし、債務整理の費用や手続きが心配で躊躇しているならそれは勿体ない話です。債務整理で費用がかかるのは「自己破産」や「個人再生」ぐらいで、その他の債務整理は費用が安いか、費用の支払いも分割など柔軟な方法が取れるものが多いのです。
その中でも、特定調停はダントツで、対象債権者数が10件あったとしても1万円以下の印紙や切手代で済みます。1万円の費用で数百万の借金がなくなるとすれば、非常に効率的な債務整理だといえるでしょう。長い期間、高利の借金返済で苦しんできた方は、特定調停を利用して債務整理をすることをおすすめします。

特定調停の流れ


特定調停の窓口は最寄の簡易裁判所になります。特定調停を決心したら、まず窓口に出向いて担当者に特定調停を申し立てたい旨を伝えます。そして、指定の用紙に債権情報や家計の収支、現在の勤務先や年収などを記入します。
その場で全て正確に書けないものもあると思いますから、その場合は持ち帰って再提出しても構いません。
債権者情報には借入先の住所地や、いつから、いくら借りて、毎月いくら返済し、現在の残債額いくらあるかなど細かく記入しますので、あらかじめ自分の債務に関する情報を整理しておくと良いでしょう。
書類の記入が整ったら、その内容をもとに担当者と簡単な面談を行い、申立てが受理されると裁判所内の売店で印紙と切手を購入して提出します。印紙は一債権者あたり300円、切手は400円ですから一債権者で700円という低廉な費用で済みます

また、この時点から、調停で結果が出るまでは債権者への返済もしないように伝えられます。取り立てなどを受けることもなくなりますので、一時的にではありますが、借金生活以前の晴れ晴れとした精神状態を取り戻せます。
調停の日程は後日郵送で届きます。混雑の具合にもよりますが、特定調停の申し立て手続き後、1,2ヶ月後に調停が行われます。当日は債権者が同席するということもほとんどなく、2人の調停員と本人の3人で比較的狭い会議室のような場所を使って行われます。
申立て案件が特殊なものでもないかぎり、当日は債権者の担当者と調停員が電話で最終確認する程度で、その内容に申立人が同意できれば終了です。
ゼロ和解となるものもありますし、残債が残る場合は返済期間を決めて合意します。なお、残債は無利息の返済となり、申立人の収入と支出を鑑みて返済期間が設定されます。
午前中にスタートすれば、調停自体はお昼前までに全て終了します。

特定調停の注意点


低廉な費用で債務整理ができる特定調停は、金利が29.2%だったころの消費者金融で多重債務に苦しんでいる方には特にお勧めしたい債務整理の方法ですが、注意しなければいけない点がいくつかあります。
まず、連帯保証人がついている債務は基本的に整理対象から外すということです。自己破産や個人再生といった債務整理の場合は整理する債務対象を選択することができず、全ての借金を整理しなければなりませんので、その中に連帯保証人がついている債務があると、確実に連帯保証人に支払い請求が及びます。
特定調停の場合は、幸いにも整理する対象債務を任意で選択できます。もし、その点を無視して債務整理を進めれば連帯保証人に多大な迷惑が及びます。どうしても連帯保証人つきの債務も特定調停で債務整理したいなら、事前に連帯保証人に了解を得るか、連帯保証人にも債務整理してもらうしかありません。
借金の内容は個々に違うと思いますが、できれば連帯保証人に迷惑が及ばないように配慮することをおすすめします。

また、特定調停後は数年間、融資を受けたりクレジットで買い物をすることができなくなります。期間的には7年から10年程度だといわれていますが、多くの場合は5年程度でショッピングクレジットが使えるようになり、7年ほど経過するとキャッシングも行えるようになるようです。
しばらくの間、クレジットから無縁でいられるというのは、借金生活から脱した人にとってはある意味、幸せなことでもあります。ただし、クレジットという便利な機能をしばらくの間は使えないという点は覚悟しておきましょう。
こうした多少の不利益はあるものの、数百万の借金が数十万円に減額されたり、ゼロにできるわけですから、一日中返済の資金繰りで悩んでいるような方は今すぐにでも特定調停による債務整理を検討してみてください。